小早川は本当に誠実な人間で英里のことも本当に愛してくれていたことがわかりました。すべては息子の尚史が悪いということになりましたが、皆川と勇吾の矛先はどこに向かうのでしょうか?
勇吾と英里の決別
勇吾(藤ヶ谷太輔)と別れる時、英里(倉科カナ)は、「勇吾にお願いがある。私たちは今日会わなかった。私の事はもう心配いらないから、1人で大丈夫だから。私のことは忘れて、勇吾は自分の幸せを考えて」と言います。
そして小早川への手紙を「圭吾に渡して」と勇吾に託します。「もう一度圭吾に会ったほうがいい。何を話すにしても」
とりあえず釈放された皆川(高橋克典)は、勇吾に「あのアパートにはもう帰れない。俺たちの関係が警察にばれるのも時間の問題だ」と言います。それから「彼女に会ったのか?」と聞きますが、勇吾は英里との約束を守り「会ってない」と答えました。
そして「1つだけお願いがある。圭吾に合わせてくれ」と、圭吾に会う決意を固めました。
圭吾と勇吾の再会
翌日、皆川は圭吾を呼び出し勇吾に会わせます。
圭吾「言っただろ?俺はお前を捕まえて罪を償わせるって」
勇吾「安心しろ。もう逃げるつもりはない」
勇吾が圭吾に会ったのは、「小早川の件から手を引いてほしい」と頼むため。英里はやっと自分の居場所を見つけた。小早川を追い込めば、また英里が悲しい思いをすることになるからです。
しかし圭吾は「断る」と言います。圭吾は小早川や尚史の罪を見過ごすことはできません。
やはりここでも圭吾と勇吾は正反対です。
暗殺
話している2人を、物陰から中で狙っている桜庭(平山祐介)がいました。
圭吾を消そうとしているのです。それに気づいた勇吾は、とっさに圭吾の前に立ちはだかり、銃弾を受けました。
桜庭は容赦なく何度も銃を撃ってきます。圭吾は足を撃たれながらも、まだ息のある勇吾を引っ張り物陰に隠れました。
皆川が駆けつけ、桜庭は逃げていきました。
皆川は救急車を呼ぼうとしますが、勇吾はもう自分はだめだとわかっていました。ポケットから手紙を取り出し、圭吾に「英里を頼む。あいつだけは…」と言って、息を引き取りました。
知らせを受けた英里がやってきました。悲しみに打ちひしがれる皆川と圭吾。
圭吾は「勇吾の姿を無駄にはしない」と鋭い瞳をして、ある決意を固めていました。
小早川を拉致
翌日、また脅迫状が届きます。「本日貴様を抹殺する。小早川家の罪を死んで償え」
緊急事態と言うことで、その日の運転手は圭吾がすることに。しかし圭吾はそのまま連絡を途絶えさせ、小早川を拉致します。もちろん、脅迫状も圭吾がこのために仕組んだもの。
その目的は、もちろん危害を加えるためではなく、すべての真実を話すため。
栄一(佐戸井けん太)は陣内(飯尾和樹)に殺されたこと。その陣内は桜庭に殺されたこと。
尚史が桜庭とつながって、不祥事を隠ぺいさせていたこと。
勇吾が桜庭に殺されたこと…。
そして英里は生みの親にも育ての親にも見放され、ずっと苦しい境遇で生きてきたこと。そこで勇吾と出会い、ずっと支え合ってきたこと。そんな愛する人を失って、今すごく苦しんでいること。
圭吾「あなたはどうですか?愛する息子さんに、罪を背負わせたままでいいんですか?真実を明らかにする責任があるんじゃないですか?」
圭吾は英里から託された手紙を小早川に渡します。
勇吾と小早川は自宅に帰ります。自宅で待っていた刑事たちには、「車の中に潜伏していた凶悪犯に拉致されていた」と言う設定で話を合わせます。
犯人には逃げられたと言うことになっていますが、圭吾ほど優秀な刑事が犯人を取り逃したと言うことに、捜査一課の刑事たちは納得がいっていません。
小早川と圭吾は、明日の小早川の演説会で全てを明らかにするつもりです。
小早川親子が逮捕
演説会が始まり、小早川は突然「今回の総裁選を辞退いたします」と言い出し、あたりは騒然となります。
小早川「私は保身のために、息子の尚史にも協力を仰ぎ、結果的に人を死なせるようなことまでしてしまった。政治家としても父親としても失格です」
それを舞台袖で聞いていた尚史は、小早川が自分の罪を半分かぶろうとしていることに気づき、「そんなの嘘だ!父は何も知らない!何も知らないんだ!」と涙ながらに訴えますが、警察に連行されていきました。
会場を訪れていた英里に、小早川は最後に目だけで挨拶を送り、警察に連れていかれるのでした。
小早川は英里からの手紙を受け取っていました。
その手紙には「私は生まれてきて本当によかったです」と書かれていました。
皆川は復讐しなかった
会場にいた圭吾を、向かいのビルの屋上から桜庭が狙撃しようと狙っていました。すると桜庭の後ろから頭に銃口がつきつけられます。皆川でした。
捜査一課の刑事たちが駆けつけ、皆川を止めます。愛する息子の勇吾を殺された恨みで、皆川の手は震えます。しかし、皆川は銃を下ろしました。桜庭は逮捕されました。
自供
警察に逮捕され、尚史は全てを自白しました。談合事件の真相を栄一につかまれ、栄一を殺したのは陣内が勝手にやったこと。しかしそのことで陣内に脅迫されるようになり、尚史が桜庭に依頼して陣内を殺させました。
小早川は「自分が主導した」と言っていますが、本当は陣内殺しには関与していません。
しかし談合事件の首謀者である事は確かで、それは罪を償うことになるでしょう。
皆川の逮捕
皆川は勇吾を失ったことで、全てがどうでもよくなっていました。しかし圭吾は「彼女を守るため、復讐のためだけに生きてきたあいつが、ただ1人頼れたのは、父親のあなただった。勇吾にとって、あなたは必要な存在だった。
生きて償ってください」
ろ言いました。
こうして皆川は警察に逮捕されました。
勇吾からのメッセージ
英里と圭吾は久しぶりに会っていました。英里は旅館に戻ることになり、圭吾は警察を辞める決心をしていました。
2人は圭吾と勇吾が小さい頃、よくキャッチボールをしていた公園の前を通りかかります。圭吾と勇吾は、滑り台の下にお互いの宝物を埋めていました。しかしこの公園で誘拐事件が起き、呪われた思い出に変わってしまったので、その後掘り返していません。
ふと「まだあるかな?」と気になり、その場で圭吾は掘り返してみます。すると2人で埋めた缶がありました。その中にUSBメモリが入っていました。子供の頃にそんなものを埋めるはずがありません。圭吾はすぐにスマホにUSBをさして見てみます。それは動画でした。
勇吾の動画「圭吾、これを見るとしたらお前しかいない。ようやく田島の居所を掴んだ。これから復讐が始まる」
これは田島を殺す前に撮られた動画です。
勇吾「このやり方が間違っているのはわかっている。俺もお前のようになりたかった。だけどお前とは正反対の人間にしかなれない。だからこれを閉じ込める。闇の中に。」
この動画を見て圭吾は「よかった、勇吾は変わってなかった。俺の知っている勇吾だった」と空を見上げるのでした。