危うくフォックスに騙され会社を乗っ取られそうだった瀬名を間一髪で救った半沢と森山。
半沢と森山が瀬名に提案した逆襲方法は、“逆買収“!?
フォックスを逆買収
半沢(堺雅人)と森山(賀来賢人)が瀬名(尾上松也)に提案したのは、逆買収。しかしその相手は、電脳ではなくフォックス。
しかしフォックスは、社長の郷田(戸次重幸)が投資に失敗して巨額損失を出してしまったため、倒産寸前。そんな会社を買収しても何の得もありません。それに、今のスパイラルには、他の会社を買収するだけの余裕は無いのです。電脳のように、大銀行がバックについているのとは、資金源に雲泥の差があります。
そこで半沢は、「うちは知恵で勝負をする」と言います。
そして瀬名を剣道に誘い、剣道と同じように「責め続ければ、必ず相手に隙が生まれる。そこを攻める」と説明します。
まずは郷田社長の投資失敗の話をリークし、ネット記事に出し、フォックスの株を暴落させます。これで、スパイラルが変える金額になりました。
黒崎が立ち入り検査
そしてスパイラルは記者会見を開き、フォックスの買収を決めたことを発表。
この件を知った渡真利(及川光博)は、「フォックスの株が下がったことにより、そのフォックスを買収したスパイラルの株も引っ張られて下がる可能性が高い。この逆買収は無謀だ」と、半沢にアドバイスをします。
さらに、フォックスの投資失敗の記事をリークするためには、フォックスの経営状況報告書を手に入れなければならなかったはず。
渡真利「俺だって手に入れられた。なんで俺に頼まなかった?」
半沢「ばれたらお前のクビが飛ぶ。親友のお前に、そんな事は頼めない」
半沢はかなり危ない橋を渡っているようです。
ある日、突然セントラル証券に証券取引等監視委員会が立ち入り検査にやってきます。その報告を受けたのは、検査が入る直前。急いで社員総出で関連書類を破棄、半沢はフォックスの経営状況報告書をクラウドの隠し部屋に移します。
もしフォックスの経営状況報告書が見つかってしまえば、セントラル証券は即営業停止になってしまうからです。
この隠し部屋は、瀬名が天才プログラマーの高坂(吉沢亮)に作らせたもので、存在自体を半沢と岡社長(益岡徹)以外に明かしていないものです。完璧な隠し場所と言えます。
そしてやってきた検査官は、なんと黒崎(片岡愛之助)。半沢の因縁の相手です。黒崎は前作の“金融庁検査“で、半沢が銀行に行った時にねちっこい検査をしてきた人物ですが、今は”証券取引等監視委員会事務局証券検査課統括検査官”(長っ!)と言う肩書きだそうです。
黒崎は半沢のパソコンを調べ、しかも隠し部屋にたどり着くためのメモまで奪われてしまいました。黒崎は最初から隠し部屋のことを知っていたのです。
実は岡社長が諸田に話してしまったことがあり、諸田が銀行にリークし、三笠(古田新太)から黒崎に話がいっていたのです。
そしていとも簡単に隠し部屋のありかを発見されてしまいます。サーバーからファイルを削除するしかありませんが、今は社内のパソコンを全て使用禁止にされてしまっています。
天才プログラマー・高坂(吉沢亮)と時間勝負!
その頃、この隠し部屋を開発したスパイラルの天才プログラマー高坂(吉沢亮)に、瀬名が隠し部屋に入ってサーバーからファイルごと消去するように指示を出します。この隠し部屋を開発したときに、高坂は「外部からは絶対に侵入できないものが出来上がった!」と喜んでいましたが、開発者である高坂ならば侵入することができます。
隠し部屋にたどり着いた黒崎たちは、一つ一つのファイルに入るパスワードにつまずきました。
黒崎達のチームがパスワードの解析を終えるのが先か、高坂たちのチームがファイルを削除するのが先か。ドキドキハラハラ時間の勝負です!
ついにパスワード解析がヒットし、ファイルが開いてしまいます。そこには報告書のファイルが2つ。
ファイルを開こうとクリックしますが、その瞬間に高坂の作業が完了し、ファイルが目の前から消えてしまいました。
金切り声を上げ悔しがる黒崎。しかし黒崎はまだ諦めません。部下の作った重要書類は、必ず上司が印鑑を押して保管している。それが銀行員の性です。社長室のシュレッダーには、ほんの少量の紙屑が入っていました。この量なら、2時間もあれば復元されてしまいます。
感謝と恩返し
最悪の場合は自分がすべての責任をとり、あとの事は森山に託すつもりで、半沢は森山に電話をします。
営業停止になる前に、フォックスとの契約を完了すること。スパイラルを騙そうとしたフォックスですが、その時の契約の話にもあったように、フォックスとスパイラルが契約すれば、お互いの持っている技術を組み合わせてこの国にとってとても便利なシステムが出来上がることは事実なのです。
半沢「いいか森山、お前だけは冷静でいろ。未来をイメージしながら交渉を進めるんだ。大事なのは、“感謝と恩返し“だ。その2つを忘れた未来は、ただの独りよがりの絵空事だ。出会いに感謝し、その恩返しと思って仕事をする。そうすれば必ず明るい未来が見えてくるはずだ。成功を祈る!」
書類を復元した黒崎。そこにはしっかりと今回のフォックスの投資失敗をマスコミへリークし、フォックスの株を暴落させる、という計画が記されていました。
黒崎は「これは情報漏洩よ!誰からこの情報をもらったの!?」と半沢を追求します。するとそこへフォックスの郷田社長が現れました。
「投資失敗の情報は、友好的契約をする上で、私が自らスパイラルとセントラル証券にお話ししたことです。その情報をどう使おうと、全く問題無いはずです」
フォックスは電脳に見捨てられ、郷田社長も後がない状況でした。しかしスパイラルとの契約が簡単にまとまったわけではありません。いちどは決裂しそうになった話し合いを、森山がまとめたのです。
瀬名は、自分を裏切った清田と狩野の机を、今でも会社に残している。郷田社長と同じように、仲間を大切にする男であること。
それに、瀬名がずっと郷田社長を尊敬してきたこと。
そして極めつけには、フォックスとスパイラルが手を組んだときの将来性を具体的に提示したのです。これらのことが、郷田社長の心を動かしたのです。
フォックスとスパイラルが提携で、アマゾンに並ぶ通販会社に!?
フォックスの子会社で、“コペルニクス“と言う通販会社があります。この会社では世界中の商品を扱っています。そしてスパイラルは世界最強の検索エンジンの会社。この2社が手を組めば、世界中の人がいろいろなものを検索して、ありとあらゆるものを手に入れることができるのです。世界最強の通販サイトです。それはいずれアマゾンに並ぶほどの会社になることを見越しています。
コペルニクスは小さな会社ですが、この新規事業に賛同興味を持ち賛同してくれる「瀬名の友達」が会見にビデオ電話でつながります。IT界の超大物、マイクロデバイス社のジョン・ハワードでした。
そして3億ドルの出資をすると発表。
この記者会見の直後から、今まで下がり続けていたスパイラルの株が、どんどん上がり始めます。
大逆転です!
ガチンコ金対決!
しかし、渡真利からの報告で、東京中央銀行で追加融資の話が出ていることがわかります。その額500億円。
中野渡頭取(北大路欣也)は難色を示していますが、三笠(古田新)が強引に話を進めようとしています。銀行のメンツを守るためです。
そしてキーマンとなるのが大和田(香川照之)。大和田は中野渡頭取派閥の役員たちを牛耳っています。大和田がやると言えば追加融資が降りることになります。
もうこうなったら、どっちが金を多く出すかの勝負になってきます。本来なら、本気を出した銀行に勝てるはずはありません。
ここで半沢に2つの疑問が浮かびます。まず、電脳が最初にセントラル証券にアドバイザー契約の頼んできた理由。普通なら、最初から銀行に頼むはずです。
それから黒崎。三笠に情報もらったとは言え、銀行嫌いの黒崎がホイホイ出てくるのはおかしい。本当は他に何か目的があったのでは?それならば、あっさり引き下がった理由にも納得がいきます。
実は黒崎の本当の狙いは、電脳でした。電脳はゼネラル産業と言う会社で、その時の社長は玉置伸介。
電脳の平山社長についているのは玉置克夫。ゼネラル産業の常務でした。子会社から親会社に逆出向していると言うことになります。それに電脳の金庫番と言う重要な役割です。
なぜ電脳が銀行に頼まなかったのか?それは銀行に関わると、知られたくないことがあるから。黒崎が調べたかったのも、おそらくこのことだったのでしょう。
伊佐山は大和田を裏切っていなかった!?
銀行の追加融資が決まりました。三笠が切羽詰まって大和田に頭を下げたのです。
大和田「これで三笠は私に頭が上がらんよ。これも君のおかげだ」
大和田が話していたのは、なんと伊佐山!伊佐山は、大和田を裏切って三笠に取り入る演技をしていただけだったのです。
玉置を取り込めるか!?
半沢は、次世代スイッチング電源の特許について、玉置に話をしに行きました。そして後日改めて、会う約束をしていましたが、そこに現れたのは平山夫婦でした…。